今回が、1年目前期最後の授業となります。
毎週土日9:20~16:40での1コマ(×4日間)の前期授業が終了し、大学院としての夏季休暇に入る事となります。
本大学院は社会人大学院であるため、全員が何らかの形で企業・団体勤務をしています。
私も、起業家でコンサルタントという立場であるため、夏季休暇とはいっても通常通りの職務は続きます。
しかし、Free Weekendを取ることがどんなに幸せであり、重要であるかも感じることができたような気がしました。
私も1児の父親である為、子供と一緒に出掛けることが最大の楽しみで、この幸せな時間が訪れることを大変待ち望んでいました。
夏季休暇中の土日は、子供との時間を精一杯楽しみたいと思います。
本題のCorporate Mission & Strategyの授業についてですが、私は1度MBAを修了しているMBAホルダーであり、経営学についても学びは長い為、ある程度の戦略論は学んできましたが、本講師の三宅先生の講義は、今までに無い価値を持つ戦略論の授業であったと感じています。
ここだけでは全てを語ることはできませんが、書籍としては
「戦略管理論~ミッションからインテグリティへ~」
「人事戦略論~ストラクチャーとフレームワーク~」
を執筆されていらっしゃいます。
両方とも、長年のコンサルタントの現場から編み出された先生独自の視点からの戦略論として、講義を受けさせて頂いたと感じています。
ケースの一つとして参考に上げると、パナソニックの中村改革について学ばせて頂きました。
中村改革は2000年の松下電器産業での改革のケースですが、そこではMCAと3DOで失敗後の改革劇が掲載されていました。
例えば、MCAの失敗の原因としてあげられるのは
「組織発足-方向性・トップ方針・ビジネスモデル・文化の違い・幻想」
3DOの失敗は
「ハード至上主義・ニーズ変化への対応不足=コンテンツの未充実」
など多くの失敗理由が挙げられます。
そこで中村氏はバリューチェーン全ての改革を行います。
バリューチェーンとは
『<調達→製造→物流→販売・マーケティング→アフターサービス>の一連の価値連鎖』
のことですが、それらを下記のように改革していきます。
1.製造部門の改革
① CSプロジェクト
② ファクトリーセンター
2.物流部門の改革
① 松下LEC
② 松下CE+松下物流(顧客の利便性・物流で重要なのは「信頼・信用」
3.本社部門
① 部課制→グループ製
② 人員削減
4.営業部門の改革
① マーケティング本部
② 13000人の営業をサービス部門にシフト
商品/企画は提案、価格決定権、在庫責任、計画(責任) 等を権限移譲
上記のような、改革を実現しています。
社名も「松下電器産業→Panasonic」に完全に変更し、本社・グループ全社の改革を断行しました。
このことにより、現在のPanasonicが存在しています。
外見だけ複数のグループ企業が存在し、どれだけ従業員がいても、それぞれがバラバラで違う方向を向いていても組織は蛸壷化(タコツボ化)するだけです。
先生の書籍にも、『市場や顧客の為に、「存在意義」を明示するのではなく、相手がどこの誰であっても単純に「高潔」であることを証明する』とあります。
自己主張のような存在意義を明示するのではなく、それぞれが蛸壷の中にいるような内向きな姿勢でいるのではなく、顧客や市場の為に、相手がどこの誰であっても「高潔」であることを証明するようかのように事業活動を行う。
それがいつの日か、その姿勢・高潔さが会社を形作り売上収益も上がり、顧客からの信頼を受けて拡大していく。
私はそのように解釈しました。
戦略論・人事管理論・企業倫理などの授業を全て重ね合わせた、大変奥の深い難しい授業でした。
三宅先生、貴重な授業を受けさせて頂き大変ありがとうございました。
以後も様々にご教示頂けますと幸いです。4日間の授業、ありがとうございました!
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