今回の授業は、リスクマネジメント。
企業が事業を運営していく際には、様々なリスクが伴います。
愛車は法人であり、そもそも法律に依拠して存在し、法令順守(コンプライアンス)をしながら、価値をステークホルダーとともに作っていきます。
ステークホルダーとしては、「株主・投資家」「従業員」「消費者・顧客」「取引先」などいますが、それぞれに対して関係する法が定められています。
また、自社自身である自社にも法によって規制されています。
それらの法を遵守(コンプライアンス)しながら、価値を創造していくのが企業であるといえます。
そのリスクマネジメントの考え方の一つに、
松下電器(現Panasonic)創業者である松下幸之助は事業とリスクマネジメントについてこのように話しています。
「事業は、正しい考え方・やり方であれば、必ず成功するようにできている」
「失敗するのは何かが間違っているためだ」
→ものみな原因ありと考える
→「一定の成果をあげようと思えば、それに相応しい原因を作らなければならない。」
→「成功の原因」を作る<経営戦略の実行>
→「失敗するには、その原因が必ずある。原因を作らない限り、成功の一途をたどる」
→「失敗の原因」をなくす<リスクマネジメント>
これら上記の「失敗の原因」をなくすことを<リスクマネジメント>と言います。
(逆に「成功の原因」を作ることを<経営戦略の実行>)
このリスクをマネジメントするためには、企業へどのようなリスクがあるかを理解しなければなりません。
企業の活動リスクには、以下のようなものがあります。
①戦略的リスク:市場・競争・需要・規制など
②操業的リスク(オペレーショナルリスク):コスト効率性・不祥事(経営者・従業員)、顧客満足度など
③財務的リスク:資金調達・会計報告・金利変動・投資
④危機リスク:事故・テロ・自身など
⑤コンプライアンスリスク:①~④に含まれ、組織横断的なリスクとなる
上記のようなリスクがありますが、授業のケースで興味深いリスクがありましたので、そちらも少し紹介します。
ある重機製造業では、顧客が重機を買いやすくするために割賦販売(分割払い)で一部販売していました。
割賦販売では回収が遅く、分割した金額しか入ってこないので、自社の支払に間に合わない場合があり、自社のキャッシュフローが枯渇してしまうことがあります。
仮に次の製品を作ろうとしても、資金が無いので作れない、投資をしようとしても回収できていないので手元資金が無くできない。
このようなリスクがあります。
一方、その債権を証券化することでキャッシュフローを得るという方法がありそれが証券化です。
企業は証券化によってキャッシュを手に入れることができます。
しかしその証券化で、返済の一部が滞り、破綻、様々なところに飛び火したのが、不動産サブプライムローンの証券化の破綻(リーマンショック)です。
ここでは、割賦販売・証券化のリスクとメリットを改めて考えることができました。
他にも紹介したいことは様々ですが、今回のご紹介はこの程度で。
刈谷先生、ありがとうございました。
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